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2023年 HiMA RACiNG Race Report

2023年 HiMA RACiNG 10周年を機に新体制で挑んだ数々のレースを振り返って行く


3月:HiMA RACiNG 新体制発表&悔しさが滲むセブリング 12H

2023年3月2日、10周年を迎えたHiMA RACiNG KiWAMiを母体とした新たなシンボル"HiMA RACiNG COMPANY"が結成された。

レース活動をする際の名称として"HiMA RACiNG KiWAMi"、シミュレーター上で使用するカラーリング作成、ロゴ制作を担当する"SiNGULiNE FACTORY"、セットアップや各シムの挙動研究等を行う部門の"HiMA RACiNG ENGNEERiNG"の3部門に分けて各活動を行う事を代表のしーなありさから発表された。

 

 

新体制で挑む最初のレースはiRacingのスペシャルイベントである

2023 Sebring 12 presented by VCO」。

以前からも挑戦を続けていたこのレース。勝てそうで勝てないレースが続いており、今年こそはと挑んだ2023年のセブリングは2チームでの参戦となった。予選をポールポジションからスタートしトップを堅守していたエースチームは終盤にPCトラブルで戦線離脱。2ndチームも夜間に入るまで表彰台争いを続けるも痛恨のクラッシュ。最終的には大きく順位を下げたが、セットアップの煮詰め方やレースペースの安定性が非常に良く今後に向けてよい手応えが得ることができた。 



5月:絆を深めた富士24H

5月上旬には2つのレースに参加しました。1つ目はレースゲームを中心に配信活動されているNiShiKeNさんが主催された

NiShiKen Presents iRacing スーパー耐久風 富士24時間耐久レース」。

 

このレースには石川県金沢市に店舗を構えるレーシングシミュレーターショップPistaとの合同チームで参戦、チーム名も"Pista × HiMA RACiNG"となった。

 

車両はBMW M4 GT3となり、このレースではPistaとジョイントして走る際の新たなカラーリングがデビューとなった。

 

このレースはあくまでレースの経験が浅い人向けに経験を積んで頂くという目的で走行し、クラッシュせずにチェッカーまでクルマを持ち帰るというチーム目標で24時間を走り抜き、目標を達成する事が出来た。

 

 

HiMA RACiNG SPイベント初制覇となったニュルブルクリンク24H

2つ目はスペシャルイベントの「iRacing Nurburgring 24H」にPorcshe 911 GT3 Cup で挑戦。

 

セットアップの自由度が少なく扱いが難しい車両、バラエティに富んだ1周20㎞超のコースという過酷な環境に4名で挑みました。レースはトップスプリットに割り振られており厳しい戦いを予見されましたが、予選は9台中3位と中々の善戦を見せる。

スタートしてからは周りのペースが良く数時間後には7位まで順位を落としてしまうが、チームメンバー全員が安定した走りでバトンを繋ぎ、夜間に突入する頃には2位まで順位を上げる。しかしトップスプリットはレベルが高く1位のペースは依然自分らより速かったものの、7時間を過ぎた所で1位走行中のチームもクラッシュで後退しトップに浮上。

 

そこからミスなく残りの時間走り続け、無事にトップチェッカーを受けHiMA RACiNG 10年目にしてスペシャルイベント初優勝を達成した。


6月:課題の見えたワトキンスグレン6H

5月に続けて6月はスペシャルイベントの「2023 6 Hours of the Glen」にBMW M4 GT3で参加した。

 

本イベントからPistaとの協力体制を強化しマシンに掲示されるロゴもPistaが代理店として扱っている「CAMMUS」などを中心としたものへと変更された。

 

イベントには2チーム体制での参戦となり、1stチームは経験者で構成。2ndチームは経験が浅い方を中心に構成したチームでレースに挑んだ。

1stチームは予選で中団に埋もれてしまうが、持ち前の安定したペースと狭いコースでの混走レースとあって荒れたレースを上手く纏めた。しかし表彰台には一歩及ばない4番手でのフィニッシュとなった。

 

2ndチームは、前回のコミュニティレースとは違った"iRacing"らしいレースと、速度差のあるカテゴリーの混走レースの進め方やスティントを安定したペースで走り切る事に関したレクチャーを実践を通して経験して貰いました。



7月:大型コラボレーションで出場のスパ24H


7月には「2023 24 Hours of Spa」へ、このレースはMISHIMA RACINGとジョイントし、"HiMA × MiSHiMA RR"として参加した。

 

車両は続けてBMW M4 GT3となったが、カラーリングはこのコラボレーション用に作成された「H/M Sport RR」。

左右で各チームの色を落とし込んだスペシャルカラーでレースに挑んだ。

 

レースは予選24番手からのスタートとなったが、2時間後にはすでに14番手付近を走行と力強い走りを見せる。

夜間はMISHIMA RACINGの2名がスティントを担当。夜が明ける頃には更に順位を上げて11番手に。

 

その後も順調に周回を重ねてラストピット完了後の順位は6番手となる。しかし7番手の車両が近くにおりワンミスで抜かれるような状況でピットアウトしたが、ここでもチームの強みであるレースでの安定感を発揮し6番手でチェッカーを受けた。


10月:レースペースの良さが光った鈴鹿10H

スパ24H終了後、しばらく時間を空けて10月末。NiShiKeNさんと"SUZUKA eSports Challenge Race(以下SeCR)"の合同イベントの

iRacing NiShiKeN Endurance in Suzuka supported by SeCR」に参加した。

 

本イベントは2日間開催され、1日目が経験が浅い方向けのチャレンジクラス、2日目が上級者中心のエキスパートクラスとして開催されました。

 

HiMA RACiNG COMPOPANYはPista × HiMA RACiNGとして参加しました。

レースは2日間行われ、1日目はiRacingでのレースに慣れていない初心者向けのチャレンジクラス。

2日目はレースに慣れているドライバーを対象に行われたエキスパートクラスとなっている。

 

Pista ×  HiMA RACiNGはチャレンジクラスにiRacingにおける速さを表す指数iRatingが2000以下の初心者ドライバーで構成。車両はシーズンを通してドライブをしているBMW M4 GT3を使用した。

 

1日目のチャレンジクラスでは、予選アタックで大きなミスをしてしまい13番手。迎えたレースではスタート直後の2コーナーで大きな混乱があったが、無事接触なく切り抜け1周目終了後には9番手までポジションアップ。その後はペースを上げられなかったり、単独クラッシュ等があり15番手でチェッカーを受けた。このレースで速く走ることや安定させて走るにはどうすれば良いかといったそれぞれの課題がより明確になった。

 

2日目はエキスパートクラスは走り慣れているBMW M4 GT3ではなく新しく投入したMercedes-AMG AMG GT3 EVOで参戦。カラーリングはこのレース用に制作された「HR/STEALTH Black」。

HiMA RACiNGが使用している色をあえてなくした仕様となっている。

 

このチームではiRating2000以上のドライバーを中心に構成し、レースに参加した。

 

エキスパートクラスでは周りに実車カテゴリーのプロレーシングドライバーやeMotorsportsのトッププレイヤーが多くいる中、Pista × HiMA RACiNGはチームのiRating平均は下から数えた方が早い位置いるチームとなった。レースペースで戦うというよりは10時間しっかり自分たちのレースをして生き残ってチャンスが出来たら狙っていく方向性でレースを進めて行きました。

 

予選は24番手と後方に沈んだものの決勝ではシーズンを通して上がった安定感を披露し、周りのライバル達がクラッシュやトラブルで沈んでしまう中、ノートラブルで10時間を走り切り決勝は11番手とトップ10フィニッシュまであと一歩までという結果でレースを終えた。


11月:痛恨のミスに泣いた富士8H

11月は「2023 Fuji 8 Hour」に参戦、車両はBMW M4 GT3。

 

富士スピードウェイとM4 GT3の組み合わせは5月に行われた富士24時間レースで取ったデータとシーズンを通して培ったものを合わせたセットアップを作成。作業は順調に進み完成度の高いものを作り上げることが出来た。

 

予選は最善を尽くすも中団の19番手という結果に。しかし強みのレースペースを活かし開始30分ですでに12番手にポジションアップした。しかしその15分後に痛恨のコースショートカットのスローダウンを消化することが出来ずストップアンドゴーペナルティが提示されてしまい、ペナルティを消化した時には29番手まで順位を下げてしまった。

 

この大きなタイムロスを取り戻すべくハイペースで周回を重ね、一時5位を走行する時間帯もあったが最終的には7位でチェッカーを受けることとなり、ペナルティさえなければと悔しい思いを胸にレースを終えた。

学びの大きかったSeCR 筑波4H

11月下旬にはNiShiKeNさん主催の

iRacing NiShiKeN Endurance in Tsukuba MX-5 4Hour supported by SeCR」に参加。このレースは主にPistaを利用している方のフォローに徹し、4時間のレースを楽しんでもらうものとなった。

 

レースを10番手でスタートするも周りがエース級のドライバーをスタートで起用。当チームも今年からHiMA RACiNGからレースに参加しているショージ選手をスタートドライバーとした。周りのエースドライバー達に引けを取らない走りでファーストスティントを危なげなく走り切り、2スティント目以降を初心者ドライバー2名に託しトラブルはありつつも各ドライバー与えられたスティントを走行し、レースを完走することが出来た。

 

来年以降もこのような参加型レースでまだレースに慣れていない方を起用し、レースを体験してもらえるように続けていきたいレースとなった。


12月 SeCR SUZUKA eMotorsports Experience 2023


年内最後のレースはオフラインでの参加となった。

12/16,17に鈴鹿市役所で2日間に渡って開催された"SUZUKA eMotorsports Experience 2023"のイベントプログラムの一環で行われた

"SeCR SUZUKA eMotorsports Ecperience 2023"に代表のしーなありさとショージの2名がPista × HiMA RACiNGとして参加した。

 

本イベントでは日本トップカテゴリーのプロレーシングドライバーを始めプロのeMotorsportsプレイヤーも多数おり、車両はスーパーフォーミュラの現行車両であるSF23。コースは鈴鹿サーキットを使用し、セットアップはスーパーフォーミュラ現役エンジニアの一瀬 俊浩氏が監修したセットアップを使用して行われた。

 

予選はしーなありさが10番手、ショージが12番手という結果で終えた。決勝はスタンディングスタートとなったが、普段出走するレースはローリングスタートで行われるため2名のドライバーは予選前のフリープラクティスでは念入りにスタート練習をしていた。

 

決勝は11周のスプリントレース。しーなありさは念入りのスタート練習も虚しくホイールスピンでポジション大きく下げる。一方ショージはスタートを上手く決め1周目の混乱も避け幸先のいい展開を作ったものの、2周目の130Rでスピンしこちらもポジションを大きく下げてしまう。

 

その後レースが大きく荒れクラッシュ等で脱落するドライバーが多く目まぐるしい展開となったが、2名はしっかり完走し最終的にしーなありさは5番手、ショージは13番手でフィニッシュし2023年のレースを終えた。


駆け足で2023にHiMA RACiNG COMPANYが出走したレースを振り返ってきましたが、SPイベントやユーザー主催のイベント、オフラインイベント様々なレースに出場できました。

 

SPイベント初優勝もありつつも、細かなミスが多いレースもありましたので来年は一つ上のレベルで戦えるようなレースが出来るようなチームにしていきたいなといった思いを一つ書き残して終わりとしたいと思います。

 

2024年も応援して頂けると大変嬉しく思います。


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