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1年間「eMotorsports」と寄り添って感じたこと

2020年。モータースポーツの開催が危ぶまれ今年はレースが出来ないのではないか?そんな雰囲気があった。各レース関係者が頭を悩ませ何とか開催できないかと画策するところもあれば、致し方なく開催を諦めざる負えないところもあった。

 

そんな中、1つのコンテンツが注目を集めた。「eMotorsports」だ。

 

現実の環境に限りなく近く出来る「eMotorsports」は様々なカテゴリーのレースを「リアル」から「バーチャル」へと変化させレースを待ち望んでいた者達を「新時代のスポーツ」に招くことが出来た。

 

この「バーチャル」にレーシングドライバー達が来たことによる効果は多大でソフトを開発する側にはドライバーからのフィードバックが得られ、ファンは憧れのドライバーと同じレースを走ることが出来たり「eMotorsports」の醍醐味を存分に楽しめる時間が得られたのではないだろうか。

 

さて、ここからはそんな成長著しい「eMotorsports」の中で特異な1年を過ごした「私」が感じたことをありのまま書いてみようと思う。

この暇racing極みを介して1年活動を行って「良かったところ」や「何が変わったのか」「eMotorsportsとは」を自分なりの考えと共に共有したい。


まず初めに

暇racing極みはこの1年主にどういったことをしたのかを簡単に。

主に車両カラーリングの制作やSNS用にリザルト画像を制作をしつつ賞典画像を作り活動を行っていた。

その他ではショップや個人の方に向けてロゴ提供も行った。



2020年振り返り

2020年3月に初めて「仕事」をさせてもらった。

KMR Cup」への賞典画像の制作だ。日本のiRacingコミュニティの中でも1レースの参加者が多い「学べるレース」であるこのシリーズでは各クラスの上位3名までに賞典画像が送られる。その画像の制作を暇racing極みで行うこととなった。

これが暇racing極みの名前が表に大きく出たキッカケとなった。

 

次に行った活動は「JAPAN REAL」にカラーリング提供をさせてもらった。リアルの世界で活躍するドライバー達のバーチャルへの挑戦を陰ながらサポートさせてもらった。

そして今年1番大きかった活動は「ASSO MOTOR SPORTS e-SPORTS TEAM」へのカラーリング提供だろう。

レーシングドライバー脇阪寿一選手を中心に「eMotorsports」を広めようと集まったスペシャリストの方々と活動をさせてもらった。とてもレベルの高い環境での活動は刺激的であったが同時に自分の力不足を感じてしまった。少し悔しさもあったが自分の出来る最大限で向き合うことで新しいことが見えたり成長をすることが出来たと感じている。

制作以外での活動としては「SimShopTournament(以下SST)」への参加だ。

石川県にある「Pista」にお願いをして参加車両の1台を暇racing極みカラーに塗らさせてもらい「Pista×HiMA RACiNG」としてレースに出場しスプリントレースと耐久レースで1勝ずつ手にすることが出来た。


活動を通じて良かったこと

1年活動を行い良かったこととして「暇racing極みという存在に意味が出来た」ことであろう。

今まで活動という活動を行っておらず「何をしているところなの?」という質問に対して答えることが出来なかった。しかし上記の活動を行ったことで暇racing極みという名前が表に大きく出た。そして「暇racing極み=カラーリング制作をしているところ」というイメージが定着し、他にはない存在になれたのではないかと感じている。

2つ目に「新たなビジネスモデルが見えた」こと。暇racing極みは今年「eMotorsports」を広める活動をしたいと2020年を迎え、様々な場所で活動をする中で可能性と言うものが見えたと思う。正直カラーリング制作やロゴ制作と言うものにどれだけの需要や価値と言うものに対してそこまで期待はしていなかったが、出会いを通じて人の声を聞く中で「制作できる」ということへの需要が思っている以上に高く、そういった問い合わせをたくさん頂いた。

3つ目に「たくさんの人と繋がれた」こと。暇racing極みは昔からあまり繋がりを持たない閉鎖的なチームであった。それがiRacingを始めてからチームに参加してくれた方々から徐々に広がっていき、「DRAPOJI」と繋がり「eRacer部」と繋がり、そこで出会った人たちと繋がり…とその輪はとても大きなものとなり今に至った。今年掲げた「SiNGULiNE」というチームコンセプトの「繋がりを生かした活動」は達成できたと感じているが「新たな繋がりを生む」という目標は達成できなかったと思う。この「SiNGULiNE」は来年以降もチーム目標として続けていくつもりだ。


1年で変わったこと

暇racing極みという名前を色々な場所で見かけるようになった2020年。これにより何が変わったのか。

それは「見られ方」だと思う。知名度が上がったことにより「レースシムを楽しんでるチーム」から「eMotorsports活動を行っているチーム」へと変わったのではないかと思う。今までではもらえなったような反応をされたりと新鮮な変化があった。

それと同時に「eMotorsportsに対する接し方」も変わった。今までの「楽しむ側」から「楽しませる側」に踏み込んだ。まだ直接的なことは出来ていないが「eMotorsports」の前線を見て周りの「熱意」を身をもって感じ、自分に出来る事をより積極的に行いたいと思った。来年はより活動が出来るように自分の環境を整えていこうと思う。


eMotorsportsとは何なのか

ここ数年で私自身「eMotorsports」との距離感はとても近くなった気がする。それこそ先程書いたように前線で試行錯誤する場所に身を置き「どうすればeMotorsportsを広められるか」という課題を追う姿を見てきた。まだ私にはそこに直接意見できるほどの知識や経験がないのでどうしても力不足を感じてしまい大きく名前が出ているのにと申し訳なさもある。ただここは徐々に学びながら役に立てるようになるのが1つ自分に課す目標としたい。

 

さてここまで暇racing極みの活動を書いてきたわけだが、その活動の中で生まれた1つの疑問がある。今後答えが出るかもわからないものではあるが、疑問の共有と私なりの解釈をここに書き記したいと思う。

 

それは「eMotorsportsとは一体何なのか」というものだ。

 

今、この記事を見ている人はこの疑問にすぐ答えは出せるだろうか?多分様々な答えが返ってくると思うが、それよりも深い部分での「eMotorsportsの本質」という部分ではどうだろうか?

 

よく見かける「eSports」は「ゲームの延長線上のもの」なのか「れっきとしたスポーツ」なのかという話に近いかもしれないが、この「eMotorsports」に限った話「ゲーム」という枠組みに入れるには「惜しい」。

実際に行われているモータースポーツが「バーチャル」という場所で「成り立った」という事実が「惜しい」という言葉に繋がっている。

他にもリアルの世界での運転技術向上にも役立つこともあれば、走行会前にサーキットを覚えるためのツールとしても使われていたりと「現実とリンクするところが多い」この「eMotorsports」は本当に特殊な存在だと改めて考えさせられた。だからこそこの特殊な存在は何なのかがわかりづらいのだ。

 

だがこの1年を通じて私なりの答えが出た。

 

「eMotorsports」とは「叶える場所」だ。

 

先程書いてたものから大きく外れた話ではあるがそれでいいんだと思う。

「eMotorsports」は「ゲーム」でも「スポーツ」でもなく「叶える場所」。

私自身がそうで、小学生の時からバーチャルのレースをずっと続けて来れているのは「レーサー」になりたいという夢があったから。そしてオンラインで世界にいる人たちと対戦が出来るようになりまるで自分がレーサーになったような体験が出来るようになった。私は実力はあまりないが、同じような速さの人同士でマッチングがされるようになっているので自分だけのキャリアを築け、「夢を叶えられる場所」となった。

さらに暇racing極みのように「チーム」というコミュニティを作ることでよりこの「バーチャルの世界」での体験が充実していった。そんな体験が気軽に出来るのも「eMotorsports」の醍醐味だろう。

他にもモータースポーツで活躍するレーシングドライバーと直接戦うことが出来たり、憧れの選手と話せたりとこの「eMotorsports」の特徴になる。

そういった色々な人の「夢」や「願い」を「叶えられる」。これが「eMotorsports」なのではないかと私は考えている。

 

この「eMotorsports」はまだ根付き始めたばかりの育ち盛りのものだ。フォーマットや大きな大会などもまだまだ発展している中ではあるがその分大きな「可能性」を秘めているコンテンツであり、新規ユーザーも増え様々な年代の方が挑戦を始めた。そんな皆様には自分の叶えてみたいことを1つ持って見るとまた「eMotorsports」を楽しめると思う。

そして前線で活動をする我々はそのユーザー達の「夢」「願い」を叶えられる環境を作るためにもユーザーとのコミュニケーションを取り心置きなく楽しめる「eMotorsports」を作っていくことが、「eMotorsports」の未来を明るくするだろう。


最後に

2020年も暇racing極みを応援していただきありがとうございました。

今年も代表である自分もビックリする出来事ばかりで周りの方々を驚かせてしまったと思います。ただその分皆様をワクワクさせられたのかなと思ったりもしています(笑)。

暇racing極みという存在に意味ができ来年からの活動にも胸が躍っていますが、活動をより多くこなすには環境を整える必要もあります。来年はある意味正念場になると思います。どれだけ早くアクションを起こせるかが重要ではありますが、生活もあるので簡単にはいかないのも事実です。

2021年は今年以上にハードな1年になるかもしれません。

倒れない程度に自分をプッシュできればと思いますので、来年も見守って頂ければと幸いです。

 

今年も1年ありがとうございました。

来年も躍動の年になると信じて。

暇racing極み代表 しーなありさ


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